BPMとIT

 BPMは、約10年前は今のRPAやDXと同じようなIT分野の流行語でした。
そのころはBPMNは、バージョンが1.X(現在は2.0)で不完全なものでしたし、不完全なBPMNをベースに作られたBPMSも十分なものとは言えなかったと思います。そのことからBPMはバズワードだと言われていた時代がありました。
現在では、BPMN2.0となって成熟し、それに合わせてBPMSも発展しました。残念ながら日本では流行語で終わってしまい、大きく普及していませんが欧米ではBPMN,BPMSは広く使われているようです。
欧米でも失敗事例としてBPMSを、すばやく導入できるシステム開発ツール(アジャイル開発ツール)としてのみ使う事例があると思われます。「欧米と違って日本は遅れている。」と言う人もいらっしゃいますが・・ではなぜ、欧米でのBPM,BRM、EAの第一人者が「ビジネスアジリティ・マニフェスト」なるものを発表しているのでしょうか。
 ビジネスの環境変化に対応する俊敏性を保つには、ビジネス知識の再利用(PDCAサイクルが回る)が重要であり、それが欧米でもできていないからではないかと思われます。私は過去の日本型経営の強み(環境変化への対応力)は、標準化されたものではなかったのですが「ジェネラリスト」によって、ビジネス知識の再利用ができていたからだと考えます。しかしバブル崩壊後、間接部門の削減でジェネラリストは消えました。それと同時に過去の日本企業の良さ、強みも消えてしまったと思います。BPMという手法で、それらが復活できればと願っています。

ビジネスアジリティ・マニフェストの解説は以下を参照https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00166/112000018/
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/mag/nc/18/020900021/091200013/
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/mag/nc/18/020900021/092800014/