BPMNレベル1とレベル2の違い

レベルと聞くと、階層を思い浮かべる人もいるかと思います。または、習熟度と捉えるかもしれません。BPMNのレベルとは、記号による詳細度の違いになります。

レベル1は少ない記号で記述して、順番にラベル(文字)を読むだけで内容が把握できる業務フローです。主に実務担当者が、現状業務の描き起こしや業務改善検討をし改善後の姿を記述することに使用します。BPMNレベル1で描かれたBPMN図はBPMNの記述方法を知らない人でも読みやすい業務フローになります。BPMNレベル1で正しく描かれた業務フローを使用すると活発な議論が行われるという経験ができると思います。

レベル2はレベル1で主に注釈文で書かれた文章の内容をBPMNレベル2で追加された記号を使用し修正します。レベル2の記号を使用することで、文章では曖昧であった部分が明確になります。記号化される部分は自動化やルール化ができることです。レベル2の記号を使っても記号化できない部分は人が曖昧な基準で判断する部分になります。レベル2で記述することで、システムで自動化できる部分と画面を見ながら人が判断する業務が明確に分かれることになります。
レベル2は記号が増えることで実務担当者が直感的に読むには難しいものになります。よってBPMS導入やシステム化が決定した後に情報システム部門やプロジェクトメンバーで検討するために使用されます。

曖昧な部分は、そもそもシステム化できないのでは?と思われるかもしれません。それは従来のシステムの話です。
BPMSは人が行っている業務そのものを実装して運用するためのツールです。