BPMの失敗を共有する「BPM情報共有会」はオフレコでしかできない
一般社団法人BPMコンソーシアム 代表理事 山原雅人
いろいろなイベントで「成功事例」を聞かされても、さまざまな疑問が残ります。「年間何千万円のコストダウンが達成できた」などというインパクトのある話も、その実態は「一瞬、そういったコストダウンができて想定で1年間ではこれくらいのコストダウンになるのではないか」という話が、ほとんでしょう。内外の環境が変わる、何等かのトラブルやクレームが発生すると消し飛んでしまうような話が多いと思われます。すなわちPDCAサイクルが回らない「作業の自動化」という話です。
他のBPM関連のイベントを見ると昔の「質問をしても批判してはならない」というルールがあった「QCサークル」の発表会を思い出します。それではトヨタ流でいうと「改善ゴッコ」でしかないです。第1回BPM情報共有会では質問を受け付けましたが、今後のBPM情報共有会(第2回BPM情報共有会の情報はこちら)では、もっと真実を伝える機会にしたいという想いがあります。業務改善・改革はキレイ事では済まないからです。「BPMに関して、どんな質問でも100%実例を示して明確に答えることができる。」と私は言っているものの、それでも支援ごとに失敗(もっと、こうすればよかった)という「想い」や「学び」があります。それは個別企業・組織によって環境や条件が異なるからです。そんなことも伝たえる場にもしたいです。
目次
1.BPM情報共有会のルール
2.努力しても「どうにもならない組織」がある
3.BPM情報共有会とBPMコンソーシアム
3.まとめ
1.BPM情報共有会のルール
今後、BPM情報共有会では、一旦、以下のルールで実行したいと思います。(「やってみて」修正すべきものは修正します。)

・登壇者、参加者共に、批評、批判をしても良い。
・公開されているBPM関連情報に対してはWEB上では公開できないような正直なお話をする。
・登壇者は守秘義務契約内、個人情報保護を考慮し、なぜ失敗したのか。どうすればよかったのか。どうしたのか。を話をする。
・その上で「失敗を乗り越えて成功している」「乗り越えてない」「乗り越えつつある」状況を話する。(BPMはプロジェクトではないため)
・発表と質疑の時間は同じ時間を取る。重要な話をしたいので抽象的な質問には、その場ではお答えしません。
・抽象的な質問には、個別の時間を設けお話しを聞きます。質問の意図を聞くのに時間が必要だからです。(今回、特に時間が短いので)
・批判的な質問は具体的であれば、その場で回答をします。納得できなければ別の時間を設けます。
・発表、質疑の録画はしません。資料の配布もしません。(参加されないと聞くことができません。一方通行、資料の一人歩きを避けるためです。)
・登壇者は自社の事業紹介は手短にしていただく(主題ではないので)。
・終了時に出席者にアンケートを必ずいただきます。実施内容のご要望や不明点などをいただきPDCAサイクルを回し次回以降に活かしていきます。
2.改善・改革に向かない「どうにもならない組織」がある
個別に課題感を持っていても、組織としての「危機感」のない組織があります。危機感がないので、何かを検討していても「今まで通りでもいいや」という結論に落ち着きます。こういった組織、企業は「改善ゴッコ」をしているだけで時間とお金を浪費しているだけです。大した努力をしなくても、過去のビジネス資産で今までの業務を続けるだけで安定して売上、利益が確保されています。努力することが評価されず、失敗だけがクローズアップされるので改善、改革を進めることが困難でしょう。本来、経営者は、こういった環境を変えることが仕事ですが、直接的な判断、指示をするという方向にシフトされています。そうなると下の人間は「何もせず指示を待つ」ことが最善策となり中間管理職者は単なるメッセンジャー・ボーイになります。
こういった会社・組織は、積極的で自分から提案し動く人材を「退職」で失っていくことになります。それは悪循環となり「今まで通り」のままになります。硬直した組織となっていくために「大きな変化」が発生したときには、何もできず簡単に衰退していきます。いわば「何も起こらずに、今まで通りでありますように」と経営者から社員全員が神に祈っている状態です。
BPMは経営者が改善環境を作り、ミドルマネジメント(中間管理職)が推進していくマネジメント手法です。以上のような組織の場合は、多くはBPMを受け入れることすら難しいと思われます。繰り返しになりますが、それを変えるのが経営者の仕事です。
3.BPMコンソーシアムとBPM情報共有会

一般社団法人BPMコンソーシアムは、会費をいただいていない公平、中立な組織です。運営費用はセミナーでの収益で賄っています。(売上から講師料や会場費などを差し引いた残りが運営費となっています。)会費をいただいていないからこそ、何かに忖度することも無く何でも言える、何でも議論できる環境にあります。それはBPMコンソーシアムの強みでありBPM情報共有会(第2回BPM情報共有会の情報はこちら)は、そういった場の1つでありたいと思っています。今年度は2回は情報共有会を実施していきたいと思います。無料BPM座談会・相談会も3月から奇数月を基本に実施したいと思います。
これはBPMの「ノイズ」(BPMの理解、判断を誤る情報)を発信している組織、企業に対抗するためです。そのための資金が不足しているため、会費の代わりとしてクラウドファンディングで「ご寄付」をいただくことを考えました。(業務の改革・改善成果を生み出す「正しいBPM」を広めたい。BPMコンソーシアムを応援してください。参照)
これは単に「お金」の問題だけでは無く、純粋にBPMコンソーシアムの活動を賛同し、ご支援していただきたいからです。ChatGTPかGeminiかは忘れましたが、BPMの普及をしている組織について、やり取りをしていると「BPMコンソーシアムは、正統なBPMを普及促進するために公平・中立的な立場を保って孤軍奮闘している組織」と答えられました。「私は孤軍奮闘しているのかと・・」と元来、メーカー出身で一人で仕事をすることを好まない私としては、そう評価されるのは残念だという想いもありました。是非、応援していただければと思います。
4.まとめ
「日本企業だからこそできるBPMを普及させる」というために、いろいろな活動をしてきたつもりです。昨年9月に書籍を改版したのも、その一つではあります。今年は「正しいBPMを普及する」ということは変わらないものの「違う願い、目標を持つ」というのがテーマです。2019年にBPMコンソーシアムを設立して今年で8年目になります。20年から23年の3年強の間、リモートでセミナーを受講された方が、多数いらっしゃいますが顔が見えません。
今年は「顔」を合わせて「名前と顔が一致する人間関係を増やす」を目標にしたいと思います。その機会としての「BPM情報共有会」であり「座談会、相談会」でありたいと思います。

